CCNAとは?おすすめの勉強方法
私自身、IT未経験からCCNA・CCNPを取得し、現場配属、転職、フリーランスのネットワークエンジニアとして独立した後の案件探しで非常に役立ちました。ネットワーク業界に就職・転職されたい方は、CCNAは必ず取っておきましょう。
今回は、CCNAの試験概要とおすすめの勉強方法についてわかりやすく丁寧に解説します。
CCNAとは
CCNAとは、ネットワーク機器最大手のCisco Systems社が実施する資格の1つで、ネットワークの基礎知識を証明できる入門資格です。ネットワークエンジニアであれば、最初に取っておきたいネットワーク資格になります。
CCNAの正式名称は、Cisco Certified Network Associate (200-301 CCNA)です。読み方はシーシーエヌーエと呼ばれています。
私自身、文系大学を卒業後、SES会社に就職し、1ヶ月の研修期間でCCNAを取得できました。ネットワークという技術領域は非常にイメージしづらいと最初は感じました。ただルータやスイッチを触りながら簡単なネットワークを構築してPingが成功した時にはネットワークって楽しいなと思えるようになりました。
勉強用におすすめの中古のCiscoルータ・スイッチや無料でネットワーク構築ができるパケットトレーサーの活用方法をそれぞれまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
IT初心者の方にとって、CCNAは決して簡単ではなく小さな積み重ねと継続力が求められる資格試験ですが、その分CCNAに合格すればネットワークエンジニアとしての自信が身につくので根気良く挑戦しましょう。
試験概要まとめ
CCNAの試験概要をまとめると以下の通りです。各リンクをクリックすると説明箇所に移動できます。
受験対象者 | ネットワークエンジニアを目指す方 Cisco機器の学習をしたい方 |
難易度 | 初級・中級レベル |
試験日 | いつでも受験可能 |
試験場所 | テストセンター、自宅 |
試験バージョン | 200-301 |
問題数 | 90問程度 |
問題形式 | 選択問題 ドラッグアンドドロップ問題 シミュレーション問題 |
試験時間 | 120分 |
受験料 | 42,900円(税込) |
有効期限 | 取得した日から3年間有効 |
合格率 | 非公開 |
合格点 | 720/1000 |
試験言語 | 日本語、英語 |
よくある質問 | – |
受験対象者
CCNAの主な受験対象者は以下のとおりです。CCNAはCisco機器を題材としてネットワーク知識を網羅的に問われる資格試験です。ネットワークエンジニアを目指している方に必須レベルのネットワーク入門・基礎資格です。
- ネットワークエンジニアを目指す方
- ネットワーク初心者でCisco機器の学習をしたい方
難易度
CCNAの難易度は初級〜中級レベルです。CCNAは入門資格ではあるものの試験範囲が広く、理解すべきネットワーク知識が多いため初心者にとっては難易度がやや高く感じる方もいます。
30個の合格体験記からCCNAの難易度と勉強時間を調査しまとめているのでぜひ参考にしてください。CCNAではネットワークの設定やトラブルシューティングをどれだけやったかで試験の難易度が変わってきます。ネットワーク初心者であれば座学のみの勉強では非常に理解しづらいと思うので、実際に手を動かして学びましょう。
試験日・試験場所
CCNAの試験日はいつでも自由に選択できます。CCNAはテストセンターと呼ばれる会場で受験します。テストセンターを予約する際にピアソンVUEというサイトから予約可能な試験日と時間帯を選ぶことで試験日の日程を決めます。
国家試験のように、試験日が定期的に決められた日程・時間帯ではなく、各受験者の都合のよい日程・時間帯で受験可能です。
ただしテストセンター(受験会場)ごとに受験可能な日程・時間帯がある程度決まっており、先着順で予定が埋まっていくため、早めに受験日を確定して予約することをおすすめします。
試験バージョン
CCNAの現行バージョンは「200-301」です。2020年にCCNAの試験内容が大きく変更されました。参考書や問題集を購入する際は、現行バージョンの「200-301」に対応しているかを必ずチェックしましょう。
問題数・問題形式
CCNAの問題数は90問程度で、選択問題、ドラッグアンドドロップ問題、シミュレーション問題で出題されます。特にシミュレーション問題はネットワーク機器の設定をしたり、設定を修正したりする問題が出題されます。シミュレーション問題の例や対策方法は別記事でまとめています。
CCNAの問題形式についてイメージが湧きにくい方でもCisco公式から試験のチュートリアルが紹介されているので、試験前には必ず目を通しておくことをおすすめします。
CCNAで注意しないといけない点は、一度解答した問題にあとから戻ることはできない点です。そのため、わからない問題には時間をかけないで解ける問題に時間を割く判断能力も必要です。
試験時間
CCNAの試験時間は120分です。問題数は90問程度なので、1問当たり1分程度で解答する必要があります。
CCNAは一度解答した問題にあとから戻ることはできず、1問当たりにかけられる時間も少ないのでわからない問題は勇気をもって捨てるという判断も非常に重要です。
受験料
2023年時点のCCNAの受験料は42,900円(税込)です。受験料は非常に高いので一発合格できるように入念に対策しましょう。
有効期限
CCNAの有効期限は資格取得した日から3年間となります。CCNAの有効性を保つためには有効期限内に再認定(再受験)に合格するか、上位資格のCCNPの試験に合格する必要があります。
国家資格のようにいったん合格すれば永久に失効しない資格ではなく、有効期限があるので注意しましょう。
CCNAの有効期限と更新方法は別記事でまとめています。
合格率・合格点
CCNAの合格率・合格点はCisco公式で公表されていません。
以前は合格点が受験後にもらえるスコアレポートに記載されていましたが、現在はセクションごとの正答率のみが公表されています。正答率から換算すると、52%で合格されている方も複数人いました。
合格率を少しでも上げるために入念に試験対策を行うようにしましょう。具体的な試験対策方法を続けて解説します。
試験言語
CCNAの試験言語は日本語と英語です。Cisco社が外資系で英語がスタンダードであるため、日本語に翻訳された試験問題が若干わかりにくい点がありますが支障が出るほどではありません。
よくある質問
- CCNAの過去問はありますか?
-
ないです。一般的なベンダーIT資格と同じようにCCNAは問題を非公開にしており、問題流出を防いで資格の優位性を保っています。同じような問題だったり、全く同じ問題が出るサイトは違法なので利用しないようにしましょう。参考
- CCNAの合否はいつ出ますか?
-
CCNA・CCNPの結果は基本的に試験終了後に合否がその場で表示されます。「pending」と表示され、すぐに結果が表示されないという場合は数時間後以降にトラッキングシステムで確認可能です。詳細は別記事で解説しています。
- CCNAの学習時間・勉強時間はどれくらいですか?
-
CCNA合格者の難易度・勉強時間の調査から最も多い勉強期間は2ヶ月で33%を占めたので、1日1、2時間の学習時間という仮説で勉強時間を検討すると勉強時間は30時間〜120時間が目安となります。
CCNAの勉強方法
CCNAのおすすめ勉強方法は以下の通りです。
試験ガイドを確認
公式ガイドでCCNAの試験範囲を確認しましょう。
各試験範囲のセクションの配点割合は以下の通りです。特に配点割合の高い上位3つのセクションを重点的に対策していきましょう。CCNA合格者は配点割合の高い「IP Connectivity」で点数をきっちりと稼いでいるケースが多いので最優先で対策しましょう。
セクション | 配点割合(100%/100点) |
---|---|
Network Fundamentals | 20%(20点) |
Network Access | 20%(20点) |
IP Connectivity | 25%(25点) |
IP Services | 10%(10点) |
Security Fundamentals | 15%(15点) |
Automation and Programmability | 10%(10点) |
合計点 | 100%/100点 |
問題形式を理解
CCNAの問題形式がCiscoの公式チュートリアルで解説されているので、ぜひ試験前に目を通しましょう。
試験の申し込み
試験のレベルを把握できたら、CCNA試験の申し込みをしましょう。
期限を決めなければ勉強期間が長引いてしまうため、先に試験の申し込みをしましょう。試験日に間に合わないなと思っても、試験日の24時間前であれば3度目まで試験日の変更やキャンセルができます。
CCNA合格者の勉強期間は2ヶ月で33%を占めています。なので、2ヶ月程度先の時期で申し込みをするのがおすすめです。勉強期間の調査結果は別記事でまとめています。
CCNAの申し込み方法は別記事でわかりやすくまとめています。
参考書・問題集・動画で対策
CCNA参考書を1冊購入し、問題集でアウトプットしていくのがCCNA勉強方法としては王道です。参考書のみではわかりにくい場合は動画コースを活用しましょう。
CCNAにおすすめの参考書、問題集、動画コースをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
CCNAの無料のWeb問題集であるPing-tを活用した勉強方法もまとめています。
模擬試験を解く
Cisco公式でCCNAの模擬試験が受けられます。試験の難易度を確認したり、試験前のリハーサルとして利用しましょう。ただ高額なので会社の経費で申請できる場合に利用するのがよいでしょう。
ハンズオンで理解
Cisco機器を実際に設定しながら学ぶと理解しやすく記憶にも定着しやすいです。逆に言えばどこぞで市販されているCCNAの答えの丸暗記はやめてください。詳細は別記事で解説しています。
CCNAのハンズオン学習に役立つ中古ルータやスイッチ、無料のパケットトレーサーや高性能のシミュレータのCMLをそれぞれ解説しているので参考にしてください。
CCNA試験に役立つ情報
リスケ・キャンセル
CCNA試験日の変更や試験自体のキャンセル方法は別記事でまとめています。
当日の持ち物
CCNA試験当日に必要な持ち物は身分証明書2点が必要です。 運転免許証と健康保険証の2点があれば大丈夫です。
当日の流れ
CCNAの試験当日の流れをまとめています。AWSやAzureと同じようにピアソンVUEのテストセンターでおこなれるため、当日の流れは基本的に同じです。
試験結果はいつ?
CCNAの結果は試験終了後に合否がその場で表示されます。「pending」と表示された場合は数時間後にトラッキングシステムにログインして試験結果を確認しましょう。詳細は別記事で解説しています。
不合格で見直すポイント
CCNAに惜しくも不合格だった場合は落ちた原因を分析して対策しましょう。よくある落ちる原因の3つと対策を別記事で紹介しています。
再受験ポリシー
CCNAの再受験は最短6日後から可能です。CCNAの再受験で空ける期間は5日間です。
領収書発行方法
CCNAの領収書の発行方法をまとめています。
CCNAに合格したら
合格特典
CCNAに合格するともらえる合格特典(認定証とデジタルバッジ)の取得方法を別記事でまとめています。
合格取り消しはある?
CCNA試験の合格取り消しはほとんどないです。例外として、カンニングなどの不正行為が発生すると合格取り消しはありえます。
履歴書への記載方法
CCNAの履歴書への書き方を別記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
最後にまとめます。
- CCNAとはネットワークの基礎知識を証明できる入門資格
- CCNAの現行バージョンは200-301
- CCNAの受験料は42,900円(税込)
以上!