情報セキマネとは?おすすめの勉強方法
情報セキマネの試験概要とおすすめの独学勉強方法についてわかりやすく丁寧に解説します。
私自身2024年1月に情報セキュリティマネジメント試験を受験し合格できました。合格した体験談を踏まえながらおすすめの勉強法を紹介します。
難易度ランキング
情報セキュリティマネジメントの難易度ランキングを別記事でまとめているのでぜひ参考にしてください。
情報セキュリティマネジメントとは
情報セキュリティマネジメントとは、独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)が通年で実施する国家試験です。情報セキマネは情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守るために必要な基本的知識・技能を学べる人気の国家試験です。
情報セキマネの正式名称は「情報セキュリティマネジメント」です。英語名は「Information Security Management Examination」で、略称として情報セキマネやSGと略されることも多いです。
ITエンジニア初心者の方にとって情報セキュリティマネジメントは決して簡単ではなく小さな積み重ねと継続力が求められる資格試験ですが、その分情報セキュリティマネジメントに合格すればITエンジニアとしての自信が身につくので根気良く挑戦しましょう。
試験概要まとめ
情報セキュリティマネジメントの試験概要をまとめると以下の通りです。各リンクをクリックすると説明箇所に移動できます。
受験対象者 | ITパスポートからステップアップしたい方 学生、新人エンジニア、リスキリング セキュリティ管理を体系的に学びたい方 |
受験資格 | なし |
難易度 | やや簡単〜普通 |
偏差値 | 44.8(独自調査) |
勉強期間 | 1ヶ月(独自調査) |
勉強時間 | 30時間〜240時間 |
試験日 | 通年実施、いつでも受験可能 |
試験場所 | テストセンターを選べる |
問題数 | 60問(科目Aと科目Bの総計) |
問題形式 | 多肢選択式(四肢択一) |
試験時間 | 120分 |
受験料 | 7,500円(税込) |
有効期限 | 無期限(永久有効) |
合格率 | 70%程度(2023年平均) |
メリット | 網羅的なセキュリティ知識が身に付く |
参考年収 | 537万円(独自調査) |
合格者平均年齢 | 36歳(2023年4月) |
よくある質問 | – |
受験対象者・受験資格
情報セキュリティマネジメントの主な受験対象者は以下のとおりです。受験資格はなく、どなたでもいきなり情報セキマネを受験可能です。
- ITパスポートからステップアップしたい方
- 学生、新人エンジニア、リスキリング
- セキュリティ管理を体系的に学びたい方
難易度・偏差値・勉強時間
情報セキュリティマネジメントの難易度はやや簡単〜普通レベルです。情報セキュリティマネジメントは一般的な常識レベルで解ける問題も多く、合格率は70%程度とやや簡単なレベルです。
IPA試験のランキングを独自調査した際の、情報セキマネの偏差値は44程度です。情報セキマネの適切な試験対策と勉強時間を確保すればIT初心者の文系の方でも十分合格可能なレベルです。
30個の合格体験記から情報セキュリティマネジメントの難易度と勉強時間を調査した結果をまとめているのでぜひ参考にしてください。
試験日・試験場所
情報セキュリティマネジメントの試験日程は通年で実施されており、例えば、本日から3日後〜3ヶ月以内の日程で受験予約が可能です。
また試験会場はご自身で近い試験会場を選択できます。応用情報や高度試験とは異なり、試験日と試験会場をご自身で選択することが可能です。
問題数・問題形式・試験時間
情報セキマネは多肢選択式(四肢択一)で出題されます。
情報セキマネは1つの試験ですが問題形式で科目Aと科目Bに分かれており、科目Aは四肢択一の基本的な問題形式で、科目Bはケーススタディをもとに多肢選択式の答えを解答する問題形式です。
科目Aと科目Bのサンプル問題はIPA公式で公開されているのでさらっとでも目を通しましょう。
科目AはITパスポートと同じような問題形式で知識ですぐに解ける問題が多いです。一方、科目Bはシチュエーションの内容を読み解きながら解答する必要があるため、時間がかかりやすいです。
受験料
情報セキマネを含めた情報処理技術者試験の受験料は7500円(税込)です。値上げ傾向が強く、今後も値上げされる可能性が高いのではやめに受験して合格しましょう。
有効期限
情報セキマネを含めた情報処理技術者試験の有効期限はありません。試験に合格したら永久に有効です。
正確に言えば、情報セキマネという「国家試験」に合格しただけであり、「国家資格」を取得したわけではないので有効期限はありません。国家試験と国家資格の違いは別記事でまとめているので参考にしてください。
合格率・合格点
直近の統計情報を参考にすると、情報セキマネの合格率は69〜76%程度で推移しています。参考
合格点は1,000点満点中600点以上取ることが合格要件です。
メリット
情報セキマネの取得メリットはセキュリティマネジメントに関する基礎知識を証明できる点が挙げられます。
特に情報セキマネは得られるメリットが少なく、上位試験である情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)のがメリットが大きいです。例えばセキスペは国家資格であるため、士業として働くことが可能です。
情報セキマネの上位試験である情報処理安全確保支援士との違いについては別記事でまとめています。
更新予定
参考年収
情報セキュリティマネジメントの参考年収と市場価値をそれぞれ独自調査したのでぜひ参考にしてください。情報セキュリティマネジメントの参考年収は537万円程度という結果でした。
平均年齢
情報セキュリティマネジメントの合格者の平均年齢は36歳です。2023年4月の平均年齢です。参考
情報セキマネ合格者の最年少年齢は8歳、最年長年齢は82歳です。若くして合格するのもすごいですが、87歳になっても学習する姿勢がすごいです。参考
よくある質問
- 情報セキマネの勉強時間は何ヶ月くらいですか?
-
情報セキマネ合格者の難易度・勉強時間の調査から最も多い勉強期間は1〜3ヶ月で86%を占めたので、1日1、2時間の学習時間という仮説で勉強時間を検討すると勉強時間は30時間〜360時間が目安となります。
- 情報セキュリティマネジメント試験は国家資格ですか?
-
国家資格ではなく、国家試験です。情報処理技術者試験で国家資格は情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)のみです。詳細は別記事でまとめています。
- 情報セキュリティマネジメント試験の申し込みはいつからですか?
-
情報セキマネの試験は通年で実施されています。
- 情報セキュリティマネジメントの次に取る資格のおすすめは?
-
情報セキマネの次は基本情報を受験するのがおすすめです。基本情報の概要は別記事でまとめています。
情報セキマネの勉強方法
情報セキュリティマネジメントのおすすめ勉強方法は以下の通りです。
スケジュール計画
情報セキマネの勉強スケジュールを立てましょう。
情報セキマネ合格者の難易度・勉強時間の調査から最も多い勉強期間は1〜3ヶ月で86%を占めたので、1日1、2時間の学習時間という仮説で勉強時間を検討すると勉強時間は30時間〜360時間が目安となります。
試験日の3ヶ月前から継続的に勉強を進めていきましょう。個人的には科目Aで問われやすいセキュリティ知識を押さえてから科目Bの文章問題を対策するのがスムーズに勉強が進むと思います。
過去問を確認
IPA公式でサンプル過去問題はすべて公開されているので、情報セキマネの過去問をさらっとでも目を通すことをおすすめします。
過去問を少し見ただけでもどのような問題が出るのかを把握できるはずです。最初は解けないかと思いますが、最終的なゴール地点をイメージしておきましょう。
過去問とまったく同じ問題は出ませんが問われている内容を理解すれば解ける問題が多いです。
試験の申し込み
情報セキマネの試験は通年で実施されています。ご自身のスケジュールに合わせて勉強していきましょう。
情報セキマネの申し込み方法は以下記事でまとめています。情報セキマネの試験キャンセルはできないので注意してください。試験日のリスケは3日前までであれば何度でも可能です。
無料勉強サイトを活用
情報セキュリティマネジメントにおすすめの無料勉強サイトをまとめています。まずは無料勉強サイトを確認してから、情報セキマネの試験対策が可能かどうかをご自身で判断しましょう。厳しそう・不安であれば参考書を追加で利用しましょう。
参考書・問題集・動画で対策
情報セキマネの参考書を1冊購入し、アウトプットしていくのが情報セキマネの勉強方法としては王道です。参考書のみではわかりにくい場合は動画コースを活用しましょう。
情報セキュリティマネジメントにおすすめの参考書、問題集、動画コースをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
自身の合格体験記
試験結果
情報セキマネの試験結果は725点で合格でした。上位試験の情報処理安全確保支援士(セキスペ)に合格していたのでほとんど勉強しないで試験に臨みました。
合格発表は試験日の翌月中旬となりますが、以下のような試験結果(スコアレポート)は試験終了後に画面に表示されます。総合評価点が600点以上であれば合格です。
勉強時間
情報セキマネに合格した際の総勉強時間は合計6時間でした。勉強期間としては3日でした。過去問をチラ見した段階で「勉強しなくてもいけるだろ」と思っていましたが勉強していなかったら落ちていたと思うと怖いです。
情報セキマネの合格者の勉強時間と勉強期間を調査した結果、1ヶ月〜2ヶ月で76%を占めたので1〜2ヶ月程度で集中的に試験対策をするのがおすすめです。
私自身の合格時の状況をまとめると以下の通りです。
項目 | 情報セキマネ合格時 |
---|---|
合格ボーダーライン | 600/1000 |
自身の試験スコア | 725/1000 |
問題数 | 60問 |
試験時間 | 120分 |
試験日 | 2024/01/12 |
難易度 | 簡単 |
勉強期間 | 3日 |
総勉強時間 | 6時間 |
問題の手応え
情報セキマネの問題の手応えであまり自信のない問題の割合は以下の通りでした。私自身情報セキマネの上位試験である情報処理安全確保支援士に受かっていたのですが重箱の隅をつついた問題がいくつか出題されていました。
逆に言えば、参考書や過去問をきっちりとこなしていれば合格できる内容でした。特に過去問は公開されている量も少ないのでなるべく量をこなしておくのがよいと思います。私自身は1度も解いていませんでしたが高得点を目指すのであれば解いた方がよいと思いました。
科目Aで自信のある問題 | 35問/48問中 |
科目Aで迷う問題 | 6問/48問中 |
科目Aで知らない問題 | 7問/48問中 |
科目Bで自信のある問題 | 9問/12問中 |
科目Bで迷う問題 | 3問/12問中 |
時間配分
情報セキマネの試験時間は120分です。
基本的に問題数は60問で、一問あたり約2分ほど時間を割けます。ただ解ける問題はすぐに解けるので時間のかかる計算問題や試験後半の科目Bの長文問題に時間を回せるようにしましょう。
自分の場合、80分で一通り問題を一周してわからない・後回しにした問題は20分で復習し、残り時間10分で途中退室しました。
情報セキマネに役立つ情報
キャンセル
情報セキュリティマネジメントの試験キャンセルはできないので注意しましょう。試験日のリスケは3日前までであれば何度でも可能です。
当日の持ち物・流れ
情報セキュリティマネジメント試験当日に必要な持ち物と流れをまとめています。
試験結果はいつ?
情報セキュリティマネジメント試験の合格結果は試験当日にはすぐ出ません。試験後にスコアレポートが表示されますが、試験自体の合格判定は試験日の翌月の中旬ごろに情報セキュリティマネジメントのサイトで合格発表がなされます。
領収書発行方法
情報セキュリティマネジメントの領収書の発行方法をまとめています。
履歴書への記載方法
情報セキュリティマネジメントの履歴書への書き方を別記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。