ITパスポートと基本情報の違い
ITパスポートと基本情報技術者の違いをまとめます。
試験範囲が重複している内容も多いので、ITパスポートを先に合格してから基本情報を受験する方のが学習はしやすいです。
IT初心者であればITパスポートから受験し、エンジニアであれば基本情報から受験するのがおすすめです。
難易度ランキング
ITパスポートと基本情報の難易度ランキングを別記事でまとめているのでぜひ参考にしてください。
違いまとめ
ITパスポート試験と基本情報技術者試験の違いを表でまとめると以下の通りです。
項目 | ITパスポート | 基本情報技術者試験 |
---|---|---|
対象者 | IT初心者 | 経験の浅いITエンジニア |
難易度 | やや簡単〜普通 | 普通 |
試験日 | いつでも受験可能 | いつでも受験可能 |
試験場所 | テストセンター | テストセンター |
問題数 | 100問 | 科目Aは60問 科目Bは20問 |
問題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 多肢選択式(四肢択一) |
試験時間 | 120分 | 科目Aは90分 科目Bは100分 |
受験料 | 7,500円(税込) | 7,500円(税込) |
有効期限 | 無期限(永久有効) | 無期限(永久有効) |
合格率 | 51%程度(2023年平均) | 50%程度(2023年平均) |
メリット | ITと経営全般の基礎知識 | アルゴリズムやプログラミングの基礎が身に付く |
勉強期間 | 2週間(独自調査) | 1ヶ月(独自調査) |
勉強時間 | 14時間〜60時間 | 60時間〜360時間 |
参考年収 | 509万円(独自調査) | 515万円(独自調査) |
受験対象者
ITパスポートの受験対象者は以下のような方が挙げられます。
事務系・技術系、文系・理系を問わず、ITの基礎知識を学びたい方はITパスポートから受験しましょう。
- ITの基礎知識を学びたいIT初心者の方
- エンジニア以外の職種の方
- 学生、新人エンジニア、リスキリング
一方で基本情報の受験対象者は以下のような方が挙げられます。基本情報はシステム開発会社やSIerなどに入社したら取得目標に挙げられることが多いです。
- ITパスポートからステップアップしたい方
- 学生、新人エンジニア、リスキリング
- システム開発知識を体系的に学びたい方
難易度・勉強時間
ITパスポートと基本情報の難易度と勉強時間をそれぞれ独自調査したのでぜひ参考にしてください。ITパスポートの最も多かった勉強時間は2週間、基本情報技術者の場合は1ヶ月でした。
一般的な難易度で言うと、ITパスポートはやや簡単〜普通、基本情報は普通レベルです。
試験日・試験場所
ITパスポートと基本情報はどちらも試験日と試験会場をご自身で選択できます。
ITパスポートも基本情報もテストセンター(試験会場)で受験できるCBT方式なので予約するテストセンターの空きがあればいつでも受験可能です。また試験場所も試験予約の際にご自身の好きなテストセンターを選ぶことができます。
問題数・問題形式・試験時間
ITパスポートと基本情報どちらもパソコンで解答する選択方式です。
ITパスポートは試験時間120分で全100問の問題が出題されます。
一方で基本情報は科目Aと科目B(プログラミング)試験に分かれており、科目Aは試験時間90分の60問が出題され、科目B(プログラミング)は試験時間100分の20問が出題されます。基本情報の科目B(プログラミング)は苦手とされている方、毛嫌いしている方も多いです。
ITパスポートのサンプル問題
ITパスポートのサンプル問題はIPA公式で確認可能です。
ITパスポートでは以下のように一問一答形式で答える問題が多く占めます。
計算問題も出題されますが割合としては100問中の3〜5問程度です。
簡易プログラミングも出題されますが割合としては100問中の3問程度です。
基本情報のサンプル問題
基本情報技術者のサンプル問題はIPA公式で確認可能です。
基本情報の科目AではITパスポートと同じく一問一答形式で答える問題が多く占めます。またITパスポートと同じくストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の分野ごとに分かれており、ITパスポートよりも内容を掘り下げて問われることが多くなります。
基本情報の科目Bではプログラミングに関する問題が16問出題されます。以下は簡単な問題です。
問題の後半になるほど配列や関数などの内容が問われ、複雑になります。
有効期限
ITパスポートや基本情報のような情報処理技術者試験は一度合格したらずっと有効になります。有効期限はありませんので失効することもないです。近年では受験料が値上げしているので早めに合格しましょう。
合格率
直近の統計情報を参考にすると、ITパスポートの合格率は49〜54%程度、基本情報の合格率は42〜56%程度で推移しています。
合格率で比較すると同じ程度になりますが、ITパスポートはIT初心者の割合が高いことと基本情報は若手エンジニアが受験することを考慮すると、基本情報のがやや難しいと言えます。
メリット
ITパスポートの取得メリットは以下の点が挙げられます。
- ITと経営全般に関する基礎知識を証明可能
- IT基礎能力を有していることを証明可能
一方で基本情報の取得メリットは以下の点が挙げられます。
- システムの設計・開発に関する基礎知識を証明できる
- プログラミングの基礎知識を証明できる
- ITエンジニアの素養を証明できる
参考年収
基本情報とITパスポートの参考年収と市場価値をそれぞれ独自調査したのでぜひ参考にしてください。ITパスポートの参考年収は509万円程度、基本情報技術者の参考年収は515万円程度という結果でした。
よくある質問
- ITパスポートを取らずに基本情報のは難しい?
-
受験者の属性によりますが、基本情報でも1ヶ月入念に対策すれば合格は可能です。IT初心者であればITパスポートから受験し、エンジニアであれば基本情報から受験するのがおすすめです。
- ITパスポートとってから基本情報のが良いですか?
-
IT初心者であればITパスポートから受験し、エンジニアであれば基本情報から受験するのがおすすめです。いきなり基本情報を目指すのも一般的なのでそれぞれの過去問を見て判断するのがよいと思います。
- ITパスポートと基本情報の試験範囲は重複しますか?
-
重複しています。ITパスポートの上位試験である基本情報のが試験範囲が広くなり、問われる内容はやや細かくなります。
- ITパスポートに合格したら基本情報の免除はありますか?
-
免除はないです。ITパスポートに合格しても基本情報技術者の試験には特段メリットがあるわけではないです。ただ試験範囲が被っていることも多いので取りかかりやすいです。
- ITパスポートと基本情報技術者の勉強を同時にやった方がいいですか?
-
試験範囲が被っていることが多いのは事実なのでITパスポートに合格してから基本情報に挑戦するのが学習は続きやすいです。
- ITパスポートと基本情報技術者の試験は同時に受けられますか?
-
試験時間が被らない日程を選択すれば当日中にどちらの試験も受験可能です。
- 情報処理技術者試験とITパスポートの違いは何ですか?
-
情報処理技術者試験の一部がITパスポートであり、基本情報です。
ITパスポートに役立つ情報
- ITパスポートの参考書
- ITパスポートの動画コース
- ITパスポートの申し込み方法
- ITパスポートの無料勉強サイト
- ITパスポートの勉強方法
- ITパスポートは過去問から出ない?
- ITパスポートは意味ない?