【実例あり】フリーランスネットワークエンジニアの平均年収・手取り
現役のフリーランスネットワークエンジニアである自身の体験を踏まえながら、フリーランスネットワークエンジニアの平均年収と手取りを紹介します。フリーランスネットワークエンジニアを少しでも検討されている方に役立てば幸いです。
会社員・フリーランスの平均年収の比較
会社員とフリーランスの平均年収の比較すると以下の通りです。年収ベースで言えば250万円の差があります。手取りはざっくりと平均年収の3割を税金などで差し引いた場合の計算です。手取りベースでも160万円の差があります。
雇用形態 | 平均年収 | 手取り |
---|---|---|
ネットワークエンジニア(会社員) | 534万円 | 約400万円 |
ネットワークエンジニア(フリーランス) | 792万円 | 約560万円 |
※会社員の平均年収は電気通信技術者|厚生労働省 職業情報提供サイト job tagを参考
※フリーランスネットワークエンジニアの平均年収はレバテックフリーランス単価相場の平均単価66万円から算出
高単価案件の特徴
フリーランス案件で高単価(80万以上)になりやすい案件内容は以下の通りです。
- マネジメント経験があること
- 設計から構築まで一貫して携われること
- クラウドや自動化などの知見・実務経験があること
プロジェクトのテックリード経験やオンプレミスからAWSやAzureなどのクラウドサービスへの移行実績などが高単価になりやすいです。クラウド系の案件単価は平均単価で77万円程度(ネットワークは66万円程度)と単価が高く、市場からの需要が高いので狙い目です。
ネットワーク設計や構築だと高くても80万円程度のラインにおさまるので、プラスアルファの経験・スキルが求められます。
ネットワークエンジニアにおすすめのフリーランスエージェントで実際に案件を探してみるのをおすすめします。
自身の参考年収・手取り
フリーランスネットワークエンジニアである私自身の具体的な参考年収・手取りは以下の通りです。
雇用形態 | 平均年収 | 手取り |
---|---|---|
ネットワークエンジニア(SES会社員時代、1年目) | 240万円 | 約170万円 |
ネットワークエンジニア(フリーランス、1年目) | 720万円 | 約510万円 |
SES会社員の時は、月給が20万円だったので年収としては240万円程度でした。
SES会社員を1年半で退職して、フリーランスのネットワークエンジニアになり、月額単価60万円程度(税込)の案件に参画したので、年収としては720万円程度とSES会社員時代の3倍になりました。
エンジニア経験が1年程度だったので安めの案件単価で妥協した(実務経験を積めることを重視した)のですが、それでも会社員の3倍は稼げました。
雇用形態が変わるだけで年収が大きく変わったことに対しての感動をいまでも覚えています。
インボイス制度による影響
2023年10月からインボイス制度が開始します。インボイス制度の概要 | 国税庁
インボイス制度は簡単に言うと、免税事業者(売上1000万円以下)でも消費税を払えという制度です。インボイス制度前は売上1000万円以下のフリーランスエンジニアは消費税を支払う必要がなかったです。具体的にいえば、月額単価50万円と10%の消費税である5万円をもらっていた場合、消費税である5万円を手取りにできました。
インボイス制度によって、適格請求書発行事業者となった場合、売上1000万円以下のフリーランスエンジニアでも消費税の5万円を国に支払う必要があります。適格請求書発行事業者とならない場合は、消費税の5万円を契約先の会社が負担することになるため、その分を考慮して月額単価を安くしたり、契約を打ち切りにされる可能性が高まります。
インボイス制度でフリーランスエンジニアの年収も減るので、逆風なのは事実です。
フリーランスは稼げる?
フリーランスで稼げるかどうかは、ご自身のスキルセットと人柄によります。私自身が優秀ではないので一般的にフリーランスになれば稼げるという実感はあります。
フリーランスネットワークエンジニアとしてネットワークの実務経験とスキルが必要なのは当然なのですが、継続的に案件を受注してもらうための人柄が重要です。企業からすればフリーランスは業務委託契約という使い捨てがしやすく、人員の穴を埋めやすいという側面があるので、継続的に一緒に働きたいと思われるかどうかが肝になります。
Web系の案件と異なり、ネットワーク案件は長期で契約し続けることの方が多いのでフリーランスではあるものの意外と安定しています。
私自身、転職で契約更新をお断りするまで、案件が終わった後でも同じ案件現場にトータルで3年以上案件継続の依頼をいただくことができました。すぐに契約を切られた方や途中で契約を切られた方も見てきた経験から、フリーランスエンジニアとして生き残っていく上では案件現場への貢献度が非常に大事です。
フリーランスネットワークエンジニアのスキルセット
未経験からいきなりフリーランスは無理
エンジニア未経験からいきなりフリーランスになるのは無謀なのでおすすめしません。
ご自身が仕事を発注する側の立場で考えれば、未経験のエンジニアに仕事を任せるのはリスクが高いですし、即戦力で活躍しているエンジニアが欲しいはずです。
私自身の経験からもエンジニア未経験からいきなりフリーランスになった方は見たことがないです。エンジニア未経験の方はまずはエンジニアとして実務経験を積むことを強くおすすめします。ネットワークエンジニア未経験であれば、ネットワークの入門資格であるCCNAは必ず取得しておきましょう。
自分は未経験からSES会社で1年半勤めてからフリーランスになったので、参考にしてください。
フリーランスネットワークエンジニアにおすすめな方
フリーランスネットワークエンジニアにおすすめな方は以下の通りです。
- 大規模ネットワークプロジェクトを遂行した経験がある方
- ネットワーク設計・構築経験が豊富な方
- AWSやAzureなどのクラウドに詳しい、移行経験がある方
- 20代の若手で学習意欲の高い方
私自身、ネットワークスキルはなかったですが、20代の若手で学習意欲の高かったことが評価されて長期的に案件に参画させていただきました。
特に20代はいい意味であまりスキル面では期待されていないので、ポテンシャル面を評価してくれる可能性が高いです。私自身、フリーランスのときも転職のときもポテンシャル面を評価されました。
20代の若手で学習意欲の高い方はフリーランスネットワークエンジニアとして挑戦するのもありです。フリーランスから転職で正社員に戻れた実体験(余裕で戻れる)もあるので、20代のうちにこそ挑戦してみるのがおすすめです。
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まとめ
最後にまとめます。
- フリーランスネットワークエンジニアの平均年収は792万円
- マネジメント経験やクラウドや自動化などの知見・実務経験があると高単価になりやすい
- 自身のフリーランス1年目の年収は720万円
- インボイス制度でフリーランスエンジニアの年収は減る
- フリーランスで稼げるかどうかは、ご自身のスキルセットと人柄次第
以上!