AWSスクールで選びで大切にしたい基準
AWSスクール選びで注意して判断していただきたいポイントは5つです。それぞれ順番に解説します。
- 専門性(AWS専門スクールか否か)
- 価格
- 講師の質
- 学習環境
- 転職支援
【重要】AWS特化コースか否か
AWSスクールを検討する際に、AWSに特化して学べるスクールかAWSを一部利用するスクールかで大きく異なります。
クラウドエンジニアを目指されている方は「AWSを専門的に学べるスクール」がおすすめです。ただ「AWSを専門的に学べるスクール」自体の数が少ないのが現状です。AWSに特化して学べるスクールは2023年現在でRaiseTech(レイズテック)がおすすめです。私自身も受講、卒業しているので自信をもっておすすめします。
AWSを一部利用するスクールの例としては、Web・アプリ開発のインフラ環境としてAWSを利用する形が多いです。
【価格】価値のある価格か
AWSスクールを検討するときに必ず目につくのが価格です。期間やコース内容によるため一律な比較はできませんが、平均的には40万あたりの価格帯になります。
Web・アプリ開発のスクール(ランテック、テックキャンプなど)ではプログラミングを中心として学ぶため受講料が高くなる傾向が強いです。対して、WinスクールはAWSに特化した専門コースなので受講料を15万円程度と安いです。受講料を安く抑えたい方はWinスクールがおすすめです。
【講師の質】専門講師がいるか
AWSスクールにおいて、AWSを教える講師の質は非常に大事です。非エンジニアの方であればわからないことだらけなので、わかりやすく、かつ、真摯に質問対応してくれるかが大切です。
専門講師の方が現役のAWSエンジニアであればエンジニアの働き方や実情をイメージしやすく、今後どのようにキャリア形成をしていけばよいかの見本になります。現役のAWSエンジニアの方が専門講師のスクールはRaiseTech(レイズテック)のみです。
【学習環境】質問できるか
AWS勉強を進めると必ずわからない内容、事象、トラブルが頻繁にでてきます。そのときに自分だけで考え込みすぎず、質問することが大切です。質問できる環境と質問する相手(講師)が大切になってきます。
私自身も質問自体が苦手なのでわかるのですが、質問をバンバンしていい環境なのか、どのレベルの内容で質問していいのか、レスポンスは早いのかがAWSスクール受講前にすごく気になりました。
私自身レイズテックを卒業した経験から、どんな些細なことでもプライベートことでも現職の仕事の相談でもなんでも気軽に相談できる環境と真摯に答えてくれる仲間がいたことが学習の励みになりました。
RaiseTech(レイズテック)であればどんな質問でも丁寧に答えてくれる学習環境があるのでおすすめです。
【ゴール】転職できるか
AWSスクールに通ってAWSエンジニアへの転職を検討している方にとって、実際に転職できるのかが非常に重要です。
ただ転職事情を公表しているスクールは少数なため、転職の現状を確かめる方法として各AWSスクールの無料説明会やオリエンテーションに参加して聞いてみることを強くおすすめします。
私自身が利用したRaiseTech(レイズテック)では半永久的に就職・転職サポートがあります。プログラミングスクール卒業後に、半強制的に就職・転職させたりするスクールもある中で、個人の意向次第で自由に就職・転職できるのがレイズテックの強みでもあります。
おすすめAWSスクール7選
表でまとめ
AWSスクールとしてのおすすめ度をまとめると以下の通りです。
スクール一覧 | |||||||
スクール名 | レイズテック | Winスクール | 侍エンジニア | とらくら | ランテック | DMM WEBCAMP | ディープロ |
おすすめ度 | (4.5 / 5.0) | (4.0 / 5.0) | (4.0 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) |
種別 | AWS専門コース | AWS専門コース | AWS専門コース | AWS専門コース | AWS一部利用 | AWS一部利用 | AWS一部利用 |
コース | AWSフルコース | AWS基礎トレーニング | 転職保証コース | インフラ環境構築コース | Webマスターコース | 短期集中コース | 4ヶ月短期集中コース |
価格(税込) | 448,000円 | 143,000円 | 473,000円 | 224,400円 | 550,000円 | 690,800円 | 797,800円 |
教育訓練給付金 (最大70%オフ) | なし | あり | あり | なし | なし | あり | あり |
講師の質 | 月単価80万以上現役エンジニア | 専任講師 | 経験3年以上のエンジニア | 現役エンジニア | 現役エンジニア | 現役エンジニア | 専任講師 |
学習期間 | 16週間 | 最大28週間 | 16週間〜 | 最大12週間 | 5ヶ月〜9ヶ月 | 12週間 | 16週間 |
想定勉強時間 | 300時間程度 | – | 300時間程度 | – | 800〜1000時間 | 300〜1000時間 | 750時間 |
学習環境 | オンライン | オンライン/通学型 | オンライン | オンライン | オンライン | オンライン | オンライン |
質問環境 | チャット | チャット/対面 | チャット | チャット | チャット | チャット | チャット、ビデオ通話 |
転職支援 | あり | あり | あり | なし | あり | あり | あり |
年齢制限 | なし | なし | あり | なし | なし | あり | なし |
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
教育訓練給付制度とは
教育訓練給付制度とは厚生労働省が実施する手に職をつけるのを促進する制度です。AWSスクールなどは教育訓練給付制度の「専門実践教育訓練」に該当し、最大70%の費用が国から支給されます。つまり、70%オフになります。
教育訓練給付制度とは、働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給されるものです。
引用元URL:厚生労働省 – 教育訓練給付制度
もちろんですが、だれでも最大70%の支給がされるわけではありません。支給段階としては2段階あります。ざっくりいうと、受講期間中6ヶ月ごとと就職・転職後に支給されます。
具体例としてAWSスクールを80万円で受講したとします。受講費用の50%(年間上限40万円)が訓練受講中6か月ごとに支給されます。その後AWSスクールを修了し、IT関連の資格を取得した場合や1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合、受講費用の20%である16万円が追加で支給されます。
あくまで具体例であり、支給率などは各スクールの公式サイトを確認してください。
RaiseTech
もっともおすすめのAWSスクールはRaiseTech(レイズテック)です。本気でAWSエンジニアになりたいのであればRaiseTech(レイズテック)の一択です。
RaiseTech(レイズテック)はプロジェクト現場で求められるさまざまな技術・知識・考え方などエンジニアとして働くうえで根幹となる内容から学べる数少ないエンジニアリングスクールです。
RaiseTech(レイズテック)では、現場レベルでホットな技術であるIaC(Infrastructure as Code)を中心に学べます。具体的にはCloudFormation, Ansible, ServerSpecをCircleCIと連携させ、自動化パイプラインを構成することが最終課題となります。自分はフリーランスのネットワークエンジニアでAnsibleを活用したネットワーク構築の自動化を実装した経験がありましたが、IaC(Infrastructure as Code)の内容まで学べるAWSスクールはレイズテックだけです。
RaiseTech(レイズテック)の詳細内容は別記事でまとめているのでぜひ参考にしてください。
メリット | デメリット |
---|---|
現場レベルに特化したAWS専門コース 講師は現役のAWSエンジニア(月単価80万〜) 質問しやすい学習環境 転職支援で半永久的なサポートあり 年齢制限なし | 学習内容の難易度は高い 受身姿勢の方は不向き |
RaiseTech(レイズテック)の詳細内容と自身のAWSフルコースの体験談は別記事でそれぞれまとめているのでぜひ参考にしてください。
Winスクール
Winスクールはインフラエンジニアを目指すIT未経験者をサポートするスクールです。教育訓練給付制度(最大70%オフ)の対象スクールです。
Winスクールの特徴は年間1500社の社員研修実績があるほど大手のエンジニアリングスクールである点です。企業の新人研修などで利用される信頼性と評判の高いスクールです。
AWSスクールでは珍しい通学型のスクールでもあります。もちろんオンラインでも受講可能です。
注意点としては、講師の方が現役エンジニアではないです。ただスクールの専門講師なため初学者への教えかたはエンジニアよりも上手です。
メリット | デメリット |
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AWS専門コース 価格は15万円〜と安い オンラインと通学型を選べる 転職・就職サポートが手厚い スケジュール調整が可能 教育訓練給付制度(最大70%オフ)の対象 | 講師が現役エンジニアではない 1対1のマンツーマンではない |
侍エンジニア
侍エンジニアの転職保証コースではAWS資格取得を目指したカリキュラムでAWSを学習できます。カリキュラム自体はオーダーメイドです。侍エンジニアは転職サポートが非常に手厚いのが特徴的なスクールです。教育訓練給付制度(最大70%オフ)の対象スクールです。
コースの受講スタイルはマンツーマンレッスンで行われるため、ご自身のレベルや環境・状況に合わせて柔軟に学習することが可能な点が特徴的です。
実務経験3年以上のエンジニアの方が講師となり、実務経験年数が比較的近いため、ご自身がエンジニアのキャリアとして歩む時のイメージをしやすいと思います。実務経験3年であれば初心者のつまづきやすい点などを鮮明に覚えているため、講師の方のアドバイスを参考にしながらご自身のキャリアに活かしやすいです。
注意点としては、受講料の価格が非常に高いです。コースカリキュラムではAWS資格取得をメインにしています。初心者・中級者レベルのAWS資格取得(AWSクラウドプラクティショナー、AWSソリューションアーキテクト アソシエイト)であれば独学で勉強し、合格される方も多いです。私自身初心者ではない現役のエンジニアとはいえ、どちらのAWS資格を独学で合格しているがゆえに、金額は高く感じます。
そのため、AWS資格取得をメインに「転職保証コース」を受講したいのであればおすすめはしません。しかし、転職サポートをメインに活用したい際には侍エンジニアの「転職保証コース」を選ぶのは最適だと思います。
メリット | デメリット |
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AWS専門コース 講師は経験3年以上のエンジニア マンツーマンの学習サポート 転職支援で半永久的なサポートあり 転職・就職サポートが手厚い 全額返金保証制度あり 教育訓練給付制度(最大70%オフ)の対象 | 受講料は高額 学習仲間がつくりにくい(同期がいない) 年齢制限あり |
AWS入門資格のAWSクラウドプラクティショナーとAWS SAAの詳細は別記事でまとめています。
とらくら
とらくらはAWSを学習したいオンプレミスのエンジニア向けのAWSオンラインスクールです。
とらくらの特徴は月単価100万以上の経験豊富な現役エンジニアからマンツーマンでレッスンを受けられる点です。
また、ご自身の学習ペースに合わせたスケジュール調整が可能な点も特徴的です。
注意点としてはAWS学習をしたいオンプレミス経験者向けのコースしかないため、AWSエンジニアとして就職、転職を検討されている方には向かないです。オンプレミス経験のあるエンジニアの方がAWSというクラウドサービスを学習する際に手っ取り早く短期集中で学べるのがとらくらのセールスポイントです。
メリット | デメリット |
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AWS専門コース 講師は現役エンジニア(月単価100万〜) マンツーマンの学習サポート スケジュール調整が可能 | 就職・転職サポートがない オンプレミス経験者向けコースしかない AWS初学者向けのコースがない 評判・口コミが少ない |
RUNTEQ
RUNTEQ(ランテック)は開発現場が求める即戦力Webエンジニアを養成するスクールです。
RUNTEQ(ランテック)の特徴は、現場レベルで即戦力となれるエンジニアになるために800〜1000時間の学習時間を要する濃厚なカリキュラムが用意されていることです。もちろん現役エンジニアの方に質問し放題です。
忖度なしで「即戦力」のエンジニア人材になりたいのであれば800〜1000時間の学習時間は必要です。もちろん学習難易度として厳しいのはトップクラスですが、その分乗り越えた際には立派な自走力のあるエンジニアになっています。
他のスクールにはない点としては、試験制度です。就職レベルを担保するための技術試験制度が中間試験と卒業試験として用意されており、スキルレベルを客観的に図れます。成長度と進捗度を実感するのに非常に有用な制度です。
注意点としてはAWS専門のコースはなく、WebサービスやアプリケーションのインフラとしてAWSを一部利用する形になります。また、学習難易度が高く、学習期間(9ヶ月間)も長いので本気でWebエンジニアを目指している方におすすめのスクールです。
メリット | デメリット |
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講師は現役エンジニア 質問しやすい環境 試験制度やポートフォリオ作成が有益 転職・就職サポートが手厚い 年齢制限なし | AWSはカリキュラムの一部 スパルタ型で高難易度 800〜1000時間の学習時間 5〜9ヶ月間の学習期間 |
DMM WEBCAMP
DMM WEBCAMPは最短3ヶ月でエンジニア転職を目指すスクールです。DMM WEBCAMPの特徴は、IT学習の未経験者に特化した学習カリキュラムです。教育訓練給付制度(最大70%オフ)の対象スクールです。
DMM WEBCAMPのカリキュラムは、毎月の受講生からのアンケートで分かりにくい点を改善し、かつ、 企業へのヒアリングからトレンドや必要とされている技術を取り入れ、カリキュラムに迅速に反映しています。 改善してきた回数は累計3,000回以上とのことで非常に洗練されているカリキュラムになっています。
また、転職支援が非常に充実しています。生徒1人に対して専任のキャリアアドバイザーがつき、転職が成功するまでサポートしてくれます。具体的には自己分析、書類添削(履歴書・職務経歴書)、希望条件のすり合わせ、ビジネス研修、面接対策を丁寧に行うことができます
個人的にDMM WEBCAMPが素晴らしいと思った点は、卒業生の転職先の場所(東京や大阪がメインとなること)や転職先の企業の特徴(SES3割/受託開発4割/事業会社3割)を記載している点です。ほとんどの企業が公表していない情報を真摯に公表している点が信頼できると感じました。
注意点としてはAWS専門のコースはなく、WebサービスやアプリケーションのインフラとしてAWSを一部利用する形になります。また、「短期集中コース」のみ転職保証制度(29歳以下のみ)が適用されるのも注意事項となります。金額は高額ですが、その分転職支援が充実しているため最短でエンジニア転職を検討されている方におすすめです。
メリット | デメリット |
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講師は現役エンジニア 質問しやすい環境 未経験者に特化した学習カリキュラム 転職・就職サポートが手厚い(29歳以下のみ) 卒業生の転職先が公開されている 教育訓練給付制度(最大70%オフ)の対象 | AWSはカリキュラムの一部 転職保証制度に29歳以下の制限あり 価格は高額 |
DPro
DPro(ディープロ)は年齢・学歴・経歴問わず実践力をつけて活躍するエンジニアをサポートするスクールです。DPro(ディープロ)の特徴は堅実にITエンジニアとして活躍するまで長期的にサポートする点です。教育訓練給付制度(最大70%オフ)の対象スクールです。
4ヶ月間のカリキュラム学習で実力をつけ、就職サポート(10ヶ月間)を受けて入社後エンジニアとしてキャリアを積むことを目指しています。他の大手プログラミングと異なり、長期的に堅実にITエンジニアを育成、就職・転職支援する方針に特徴があります。
4か月のコースのうち、前半2か月は基礎学習中心、後半2か月は実践力を鍛える実務研修カリキュラムとなっており、現場で活躍できるエンジニアを目指しています。
注意点としてはAWS専門のコースは存在せず、AWSサービスを一部のみ利用する点と、受講料が高額になる点があります。
メリット | デメリット |
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実務ベースの研修カリキュラム 講師は企業の社員教育も行うプロの専任講師 オリジナルアプリケーションの開発 10ヶ月間の手厚い長期サポート 年齢制限なし 教育訓練給付制度(最大70%オフ)の対象 | AWS専門のコースはない 受講料は高額 |
AWS資格取得のすすめ
AWS入門資格
AWS入門資格としておすすめなのは、AWSクラウドプラクティショナー(AWS CLF)です。AWSクラウドプラクティショナーにおすすめの学習教材は別記事でまとめているのでぜひ参考にしてください。
AWS人気資格
AWS人気資格のAWS SAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)はAWSエンジニアへの転職時にもアピールになります。AWS SAAにおすすめの学習教材は別記事でまとめているのでぜひ参考にしてください。
独学
AWSを独学でお金をなるべくかけずに勉強したいですよね。AWS学習サイトとしても有名なのはUdemy(オンライン教育プラットフォーム)です。Udemyの動画・ハンズオンコースは1つ2000円程度(セール時)で購入できます。
UdemyでおすすめのAWSコースは別記事でまとめているのでぜひ参考にしてください。
無料学習サイト
AWS勉強に役立つ無料の学習サイトを別記事でまとめているので参考にしてください。
AWS転職サイト
AWSエンジニアの案件に特化した転職サイトを別記事でまとめています。
まとめ
最後にまとめます。
- AWSを専門的に学べるスクールはRaiseTech(レイズテック)
- 安くAWSを学びたい方はWinスクールがおすすめ
以上!